
スマートフォン。
iPhoneやAndroid、最近ではWindows Phoneも登場し、
順調な成長を続けているようにみえます。
しかし、ロイターのコラムニストによると、
既に終わりの始まりを迎えつつあるのかもしれないのです。
調査会社IDCの調べによると、
2015年のスマートフォン業界における成長率は、9.8%。
今まで二桁台の急成長率を続けてきた中、一桁代にとどまったのは今年が初めて。
それだけでも衝撃的なのですが、2年前の成長率が40%超だった事を考えると、
業界の成長が急減速していることが分かります。
その理由と思われるのは、やはり、
中国におけるスマートフォン市場が成熟化しつつあるのではないかと考えられています。
つまり、スマートフォンが購入できる層には、あらかた行き届いてしまったというのです。
こうした世界最大の市場である中国における変化は、
今後のビジネスモデルの変化を生み出すことになります。
今までのように、初めての本体を購入させる販売から、
買い換え需要を促進する方法へシフトしてゆくのです。
この点で言えば、Appleのように、
iPhoneをハイグレードなブランドとして位置づけて展開してきた戦略は
とても有効なものといえます。
事実、調査会社のCanaccord Genuityの調べでは、
スマートフォン市場が生み出す利益のうち94%がApple のものだといいます。
ということは、Apple以外の会社は、
少ない取り分を奪い合うために、消耗戦に挑むことになるのです。
これでは、遅かれ早かれ脱落するメーカーが現れることは間違いないでしょう。
かつて日本のガラケーにおいて、メーカーがたどった道を、
スマートフォンで繰り返す事になるかもしれません。
さて、来年2016年。
スマートフォン業界は、どうなってゆくのでしょうか。
では、また。
※参照:REUTERS – Global smartphone brands face mass extinction.