
かつて一般向けのパソコンが出始め、
ファミコンがマリオやドラクエのキラータイトルが生まれ、広く知れわたり始めたあの頃、
もてはやされた概念がありました。
VR。バーチャルリアリティ。
仮想現実と訳されたこの言葉に、当時近未来のイメージを重ねていた方も多いはず。
このVRをモチーフにした作品として有名なのが、
ですが、この時代のコンピュータには、VRは荷が重すぎました。
処理速度が追いつかなかったのです。
リアルな画像まで再現しようとするなら、
ちょっとしたスーパーコンピュータが必要なほどでした。
そのためか、しばらくあまり話題ともされなかったのですが、
そこへ光を指す存在が現れました。
Oculus Riftの登場です。
クラウドファウンディングで資金を集め、VR環境を実用化しようという試みは、
いよいよ今年2016年7月を目標に準備が進められています。
また、GoogleやApple、Facebookにソニーなど名だたる企業も専属の開発チームを擁し、
独自に研究が進められているVR。今後、注目される分野のひとつです。
と、ここまでVR、仮想現実についてご紹介してきましたが、本題はここから。
NHKが公開したサイト NHK VR Newsです。
本来のVRとはちょっと異なりますが、360度全方位の映像が体験できます。
タダの写真の重ねあわせではありません。
どの向きをみても、ちゃんと動いているのです。
記者がリポートしている周囲での人の動き、雰囲気を感じ取れるようになっています。
これは、実際にサイトをみてもらわないとわかりづらいかもしれませんね。
これは、ニュースのひとつ、「360度でみる記録的大雪のNYタイムズスクエア」。
画面下中央にあるメニューによって、視線を左右上下に動かしたり、
ズームしたり、引いてみたりと、思い思いの視点で見ることができるようになっています。
このニュースだと、空から降りしきる雪や、周囲を足早に歩く人たちなど、
記者のリポートと相まって、よりニュースを実感出来るのです。
今までのニュースでは、カメラが写す部分だけが切り取られていました。
その周囲の雰囲気は、リポートの途中に挿入される別動画で感じるしかありませんでした。
でも、このVRニュースなら、その時点の、その場所での雰囲気までも感じる事ができるのです。
もし、こうした技術がさらに改良され、リアルタイムで伝えられる様になると、
ニュース報道は大きく変わって行くのではないでしょうか。
では、また。