
Appleには、いつも仮想敵とも言えるライバルがいます。
ライバルというと聞こえはいいですが、
ビジネスの世界ですから、小説やコミックのように美しい世界ではありません。
熾烈な争いが、いつも繰り広げられてきました。
Round.1 IBM
最初のライバルは、当時世界最大のコンピュータ会社、
巨人の異名を持ったIBMでした。
Macintosh発売時の伝説的なCMでは、
小説「1984」に登場する独裁者「ビックブラザー」にIBMをなぞらえ、
Macintoshは、IBMの独裁を打ち砕く革命戦士であると、
大胆なメッセージを発信したのです。(IBMと名指しこそしていませんが)
※これがそのCM。(スクリーンに映っているのが、ビッグブラザー)
驚くのは、その後、IBMがCPU(PowerPC)の製造元となって、
協力関係になるのです。
「昨日の敵は今日の友」を地で行く流れには、
当時の自分は面食らったものです。
Round.2 Microsoft
次に登場した相手は、ビル・ゲイツ率いるマイクロソフトです。
IBM PCに搭載されたMS-DOSで急成長し、
Windowsにてその地位を不動のものにしたマイクロソフトとは、
長い間丁々発止を繰り広げています。
かつてのkeynoteでは、ことある度にWindowsマシンとの比較を行って、
Macintoshの優位性を強調していました。
また、機能比較をおどけたタッチで表現したキャンペーンCMでは、
露骨にWindows系の野暮ったさをdisってました。
結果、パソコンの分野ではマイクロソフトの席巻を許しましたが、
スマートフォンではAppleが先行、マイクロソフトが後塵を拝したりと、
両社の競い合いは、今も続いています。
しかし、スティーブ・ジョブズがAppleに復帰した際、資金援助を行い、
OfficeのMacintosh対応版の開発を決めてサポートしているあたり、
1980年代から続く、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの
腐れ縁な関係が垣間見えたりします。
Round.3 Google
そして、現在のライバルは、スマートフォンの分野で
今まさに真っ向勝負を繰り広げている真っ最中のGoogleです。
最近和解するまで、お互いにスマートフォンにおける特許侵害を主張して、
裁判を繰り広げていました。
かつて、GoogleのCEOがAppleの社外取締役を務めていて
盟友関係にあったことなど、今では考えられませんね。
さて、こうして振り返って見ると、いずれも強敵ばかり。
Appleがつぶれずに生き残っているのは、すごいことですね。
では、また。