
WWDC2015で発表された中で、あまり目立ってはいませんが、
実は、今後大きな影響をもたらしそうな事があります。
それは、iOS9のSafariに組み込まれるという強力なアド・ブロックです。
App Storeからアドオンをインストールする事で、
広告やクッキー、ホップアップ、リソース等々望まないものを表示できなくするものとされています。
Webの進化と共に、様々な手法が登場した広告の分野。
その手法は複雑化し、こちらが好むと好まざるにかかわらず、
サイトのあちこちに現れてきます。
こうした広告をブロックするアド・ブロックは、
私たちユーザーからすると、とてもありがたい機能なのですが、
広告業界からすると、戦々恐々です。
特に、Googleは、このアド・ブロックの影響が計り知れないと考えられています。
なぜならば、Googleのモバイル関係の広告収入のおよその3分の2は、
iPhoneユーザーがもたらしていると試算されているからです。
仮に、iPhoneユーザーの多くがアド・ブロックが使用した場合、
Googleの広告収入の減収は、少なくないはずです。
ただ、このアド・ブロック。機能するには、Safari上のみです。
同じくiOS9で登場するニュースキュレーションアプリ、Newsでは
例外になっています。
このNews上の広告は、Apple自身がiAdにて管理しているんです。
ちょっと大人の事情が見えすぎな感じです。
CEO ティム・クックの抜け目ない戦法が、ここにも現れているようです。
そこは、先代スティーブ・ジョブズにはなかった処かもしれません。
ジョブズの場合、気にくわない相手には、けんかをふっかけそうですものね。
では、また。