
WWDC2015で発表され、サービス開始が待たれているApple Music。
アメリカ時間の6月30日午前8時、日本時間で7月1日午前0時、
いよいよサービス開始です。
同じタイミングでアップグレードが開始されるiOS8.4にすると、
自動的にMusicアプリがアップデートされ、
Apple Music対応になります。
WWDC2015で華々しく発表され、
順調に準備が進んでいると思われていたApple Musicですが、
突然激震が襲います。
そのきっかけは、テイラー・スイフトのブログでした。
彼女の言い分はこうです。
「Apple Musicの無料お試し期間の3ヶ月間、
アーティストへの支払を免除する事は、ただ働きと同じ。
考え直してくれないなら、Apple Musicには楽曲を提供しない」と。
彼女の主張は、アーティスト側の立場からは、至極当然のものです。
Appleは素早く対応、すぐさま副社長エディー・キューが、
無料期間内の使用料支払いを約束する声明を出し、方針の変更を発表。
Apple will always make sure that artist are paid #iTunes #AppleMusic
— Eddy Cue (@cue) June 22, 2015
呼応する様に、テイラー・スウィフトも、感謝の言葉とともに、
Apple Musicへの楽曲提供を発表。事なきを得ました。
https://twitter.com/taylorswift13/status/612841136311390209
今回、Appleの対応が素早く、そのアーティストサイドに立った判断を下した事は、
Apple Musicへの好感につながる結果をもたらしています。
事実、Apple Musicに懐疑的とされていたインディーズのレーベルからも
参加が決まるなどの動きも現れつつあります。
と、ここまでならいい話なのですが、そこに水を差す意見が現れました。
今回の一連のやり取りは、全て出来レースだったと。
そう主張するのは、アメリカのネットラジオPandoraの創業者の1人、トム・コンラッド。
1/ Spotify, YouTube, Pandora and others all pay artists for their free tiers and trials. It's the right thing to do.
— Tom Conrad (@tconrad) June 22, 2015
確かに、定額ストリーミング配信では後発のAppleにとって、
あちこちのニュースで取り上げられた事は、良い宣伝になりました。
加えて、他のストリーミング配信に楽曲を提供していないテイラー・スウィフトが、
Apple Musicには提供する事が広く知られたのは、紛れもありません。
この出来レース説の真偽はわかりません。
皆さんは、どっちだと思います?
自分はちょっと本当かもって感じがしています。
いくつかのシナリオが考えられており、
その中の1つが実行されたように思えます。
実際、今回の騒動で損をする人間はいません。
Appleも、テイラー・スイフトにも、充分メリットがありました。
そして、レーベルも実入りが減る訳ではないのです。
他のストリーミング配信会社と条件が一緒になっただけなのですから。
最近のAppleは、いままでよりも大人な振る舞いを見せてきますね。
では、また。