
今や、スマートフォンの代名詞とも言える、AppleのiPhone。
この名前を聞いて、スマートフォン以外を思い浮かべる人はいないでしょう。
しかし、iPhoneという名前を持つ電話が、
別に存在している事を、皆さんご存じでしたか?
実は、最初にiPhoneと名付けられた電話は、
Infogearが1998年に発売した高性能電話機なのです。
この電話機、タッチスクリーンを内蔵し、
ネット接続が出来、メールの送受信も可能という、
なかなかの優れものでした。
Infogearはその後Ciscoに買収されてしまいますが、
このiPhoneシリーズは、様々なモデルを増やしながら、
発売され続けていたのです。
そんな中、2007年に登場したのが、AppleのiPhone。
登録商標を侵害したとして、CiscoはAppleを訴えますが、
その1ヶ月後に和解が成立。
どちらの商品も発売を続けられる事になりました。
CNET JAPAN – シスコシステムズ、iPhoneの商標権侵害でアップルを提訴
IT mediaニュース – CiscoとApple、iPhone商標問題で和解
過去の記事を改めて読み直してみると、
スティーブ・ジョブズのiPhoneへのこだわりと、
欲しいものはどんな手を使っても絶対手に入れようとする、
その貪欲さが垣間見えてきます。
iPhoneという名前の交渉中に、
その名を冠した商品の記者発表を行い、既成事実化し、
ciscoに対して揺さぶりをかけてくる戦法は、
まさに、大胆不敵です。
皆さんご存じの通り、AppleのiPhoneはこの後、
スマートフォン業界で快進撃を続けていくことになります。
とはいえ、iPhoneにこんな形の兄弟がいたなんて、ちょっとびっくりです。
もし、和解が成立していなかったら、どんな名前になっていたのでしょうか。
もう、想像もつきませんね、
では、また。