
人生最後の刻に、あなたは何をしたいですか?
思いっきり贅沢する?親しかった友人に会いに行く?
それとも、いつも通りの生活を過ごす?
皆さんそれぞれのお考えがあるのではないでしょうか。
本日のブログは、そんなお話です。
今回ご紹介するアンビュラス・ウィッシュ・ファウンデーションは、オランダにあるNPO団体。
重い病の末期を迎えた方々の、最期の希望を叶える為の活動を続けています。
そのきっかけは、団体の設立者キーズ・ヴェルドボー氏のとある経験にあります。
彼が、救急車の運転手をしていた時の事。
末期の患者の方を、今までいた病院から違う病院へ移送しておりました。
その車中で、その患者さんは、彼にこう言ったそうです。
「最後に、もう一度、フラールディンゲン(オランダの地域)の運河を見たいなぁ。
日の光を浴びて、水のにおいをかぎたいなぁ」と。
本来は、まっすぐ送り届けなければならないのですが、
キーズ氏は、その願いを聞き届け、海へと連れていきました。
その時の患者さんが見せた喜びの涙が溢れる姿が、彼を突き動かしました。
人生の最後を迎えようとしている人たちの希望を叶える事は、
とても大切な事だと。自分にも、そのお手伝いが出来るんだと。
末期症状の患者さんを移動させる事は、とても困難が伴います。
特別な看護やたくさんの医療機器が必要なのです。
その為に、このアンビラス・ウィッシュ・ファウンデーションでは、
救急車を特注し、あらゆる事態に対応出来る医療スタッフを揃え、
7千を超える願いを実現してきました。
例えば、親友のお墓参りをしたいとか。
美味しかったアイスクリームを食べたいとか。
その活動は、末期症状の患者方々だけではなく、
難病に苦しむ子供達や高齢者の願いも聞き届けています。
それぞれの願いは、実に多種多様です。
しかし、多くの方の願いは、
毎日大切にしてきた「ささやかなもの」が多いと言います。
今を大切に生きる事。
自分のまわりにいる家族や友人に感謝する事。
そんなシンプルな事が人生の本質なのかもしれません。
最後に、こちらをどうぞ。
彼の名は、マリオさん。
自分が飼育員として働き続いていた動物園で、
同僚や自分が愛した動物たちと別れを告げています。
では、また。