
セキュリティを求められるサイトでお見かけする、httpsというアドレス。
皆さんも、ネット通販や登録の際にお世話になった事があるでしょう。
httpsとは、ネット上での認証や暗号化を行う際のプロトコル全般を指すものですが、
なんと、このhttpsを使用するサイトを特許侵害として訴えを起こす会社が現れました。
それは、アメリカテキサス州にある、CryptoPeak Solutions。
訴えを起こしたサイトには、蒼々たる企業の名前が並んでいます。
Pinterest、NetFlix、Yahoo、ハイアットホテル、ベストウェスタンホテル、エクスペディア等々。
その数、なんと66社。
CryptoPeakが訴えている内容をざっくりとお伝えすると、
httpsが安全な接続を確立するためにECC(楕円曲線暗号)を用いているサイトは、
同社の特許を侵害しているというのです。
ただ、専門家によっては、この根拠が曖昧だとして、
CryptoPeak社をパテントトロール、いわゆる特許ゴロではないかと見ているようです。
そのため、既にこの訴えに対抗する動きもあります。
NetFlixは直接対決の姿勢を見せ、訴え棄却の申し立てを済ませています。
この結論が出るのは、長く続く裁判の結果を待つ事になりそうです。
最近、IT業界を賑わす、このパテントトロール。
自社では、技術開発を行わず、他社の特許を買いあさって、
その中で特許侵害をしている部分が見つかったら、
相手の企業を訴えて賠償金をせしめる手口で知られます。
そして、パテントトロールに最も狙われているのが、
業績絶好調のAppleなんです。
ちなみに、今年2015年前半だけで、その件数は25件。
狙い撃ちです。
だからこそ、近頃のAppleがやたらと特許を取得しているのも、
パテントトロール対策だと考えると頷けますね。
では、また。