
栄枯盛衰。
どんなに強きものでも永遠に勝ち続ける事はできないと、
いにしえの時代から語り継がれてきました。
先日、アメリカの投資銀行の老舗、モルガンスタンレーの
チーフアナリストが公開したレポートは、非常に衝撃的な内容でした。
今まで右肩上がりに販売数を伸ばしてきた、Appleの輝ける星、iPhone。
来年2016年、iPhoneの販売数が初めて前年を下回る事になりそうだと言うのです。
具体的には、5.7%減の2億1千800万台と予測しており、
このアナリストが当初予想していた販売異数2億4千700万台から、
約3千万台程下がると考えているようです。
ちなみに、調査会社Statistaが公開するデータでは、
今年2015年のiPhoneの販売数は、2億3,100万台にまでなると予測されており、
アナリストの予想通りとなると、iPhoneの常勝伝説が遂にストップすることになります。
では、どうして販売数が足踏みしてしまうのでしょうか?
1.先進国におけるスマートフォン需要が頭打ちに。
スマートフォンの契約のメインが、新規から買い換えへとシフトつつあります。
そうなると、販売数が爆発的に伸びることはなくなります。
2.今後需要の伸びが予測される新興国では、iPhoneは高すぎて手が届かない。
今までiPhoneは、高機能を搭載したハイグレードモデルとして展開する事で、
そのブランドを維持してきました。
それ故、価格が高価であっても、敢えて購入するユーザーたちがおりました。
しかし、今後需要が伸びそうな新興国、例えば、インドのような国では
iPhoneは高価すぎるのです。
事実、インドにおけるiPhoneのシェア率は、1%にも満たないのです。
新興国でのブランド確立は、Appleの命題とも言えるでしょう。
近頃噂の4インチモデルは、案外こうした国での販売も
視野に入れて開発されているのかもしれませんよ。
さて、今回の予測。
その結果はいかに。
では、また。