
アメリカ時間1月26日(日本時間27日)、
Appleが2016年第1四半期の決算を発表しました。
対象となる期間は、昨年2015年9月から12月までにあたり、
中でも、9月に発売されたiPhone6s&6s plusの売上の推移に、
注目が集まっていました。
果たして、どんな決算内容だったのでしょうか。
その内容を見てゆきましょう。
その1:四半期ベースとして、過去最高の業績を計上
・2016年第1四半期の売上高は759億ドル、純利益は184億ドル。
いずれも過去最高。但し、昨年の同期をやや上回る結果に留まりました。
(昨年同期は、売上高が746億ドル、純利益が180億ドル)
その2:iPhone、Apple TV共に、過去最大の販売台数
・Appleが公表しているiPhoneの販売台数は7,480万台。
過去最大の販売台数をマーク。
(ちなみに。それまでの最高販売台数は、2015年第1四半期の7447万台)
その3:全世界で使用されているAppleの端末たちの台数が合計10億台に
・過去90日間におけるAppleのサービスを利用したユーザーのデータを元に
割り出されたのは、現在全世界で使用されているApple社製の端末の総数。
iPhone、iPad、iPod touch、Mac、Apple TV、Apple Watch、
すべて合わせたその数は、約10億台に達したとの事。
その4:中国での販売は好調。しかし、アメリカや日本では不調
・中国市場では、景気低迷や為替レートの変動の中、
前年比14%の成長を遂げ、まだまだ順調ぶりをアピール。
しかし、本国アメリカでは-4%、日本では-12%と減速傾向が浮き彫りにも。
その5:下げ止まらない、iPad販売台数
・減速傾向が伝えられるiPad。前年比-21%と冴えない数字。
新商品iPad Pro投入も、効果は少なかったようです。
iPhone等とは違い、買い換えのサイクルが長期間になっているのが
災いしているのかもしれません。
その6:CEOティム・クック自ら、次の四半期の減益について言及
・今まで経験しなかったような世界経済の劇的な動きによって、
Appleの成長が影響を受けるかもしれないと、ティム・クック自身が
決算発表のカンファレンスコールで語っています。
・今までこのような弱気の発言をした事のないティム・クックでしたから、
今回の発言は衝撃的でした。
Appleにとって、最重要な市場である中国市場がやや乱れつつある昨今をみると、
確かに、次の四半期決算での影響が懸念されます。
今回の決算発表の要点をかいつまんでご紹介してきました。
これらを見てゆくと、Appleが転換期を迎えつつある事が判ります。
ただ、今回の決算発表の数値だけで、Appleの行く末を判断するのは、危険です。
確かにApple、特にiPhoneの減速傾向を大きく伝えるメディアも多いようです。
しかし、他のスマートフォンメーカーも同様に減速しつつある事は、
忘れてはならないでしょう。
これは、スマートフォン市場が成熟期を迎えつつある事や、
世界的な景気の動きによってもたらされており、
Appleだけが落ち込んでいるわけではないからです。
では、また。
参照:Appleプレスリリース – Apple、過去最高の第1四半期業績を発表
Apple Financial Results Conference Call – Q1 2016