
最近では、iPhoneの影に隠れてしまい、ちょっと冴えない立場のiPod。
しかし、このiPodの誕生が、
後にiPhoneが誕生するための先駆けになった事は、間違いありません。
そして、Appleが単なるコンピュータをつくる会社から、
サービスをも提供し、自らのエコシステムを築き上げる複合体へと
生まれ変わるきっかけとなった商品と言えます。
そんなiPodの父と称えらるのが、トニー・ファデル。
実は彼なくして、iPodはなかったと言われる程。
そんな彼とiPodについて振り返ってみましょう。
・最初は、どこからも相手にされなかったアイデア
大手家電メーカー フィリップスを辞職して、Fuseを立ち上げた彼。
目的は、携帯mp3プレイヤーと音楽配信をセットにしたビジネス。
しかし、20世紀末当時、資金援助のため、
数十社もののベンチャーキャピタルを尋ねるも、相手にされなかったんだそう。
そんな彼のアイデアに手をさしのべてきたのが、Appleだったのです。
・1.8インチのHDDの登場がiPodを誕生させた
ジョブズのデジタルハブ構想の下、画期的な携帯音楽プレイヤーを欲していたApple。
ファレルのアイデアにヒントを見いだしたして、彼をリクルートしたのです。
まずは、8週間の臨時顧問として、Appleに入社したファレル。
ジョブズの「製品をつくって欲しい。出来上がった商品を自分のお金全てを使い切っても宣伝する。
例え、Macが飢え死にしようともね」という熱意にほだされ、
独自にスタッフを集め、開発に邁進していったのです。
・ジョブスは、Windows対応にしたくなかった
発売当初、iPodは思うほどには、シェアを伸ばすことが出来ずにいました。
そのシェアを躍進させるきっかけになったのは、Windows対応を果たしたこと。
しかし、ジョブズはなかなかOKを出さなかったと言います。
理由は、iPodはMacを売るための大事なツールだと考えていたため。
ファレルとスタッフが説得すること、実に4回。
粘り強く説得を続けたおかげで、ようやくGoサインが出たのです。
その後については、皆さんがご存じの通りです。
iPodは劇的に販売数を伸ばし、その影響も有り、Macの売上も徐々に伸びてゆく事になったのです。
この後、トニー・ファデルは、iPhoneの開発にも携わっています。
現在は、Appleを離れ、自ら立ち上げたNestがGoogleに買収された結果、
あのGoogleグラスの再開発の責任者なんですって。
では、また。