
長い間にわたるMacintoshのライバルである事は、皆さんご存じの通りです。
しかし、その一方で、WindowsをMacintosh上にて動作させる事に腐心してもいます。
その歴史は古く、1994、5年頃にAppleの純正オプション品として販売していた、
PC Compatibility Cardにまで、さかのぼります。
このカード、なんとWindowsマシンがそのまま収まっているような代物で、
当時のPowerMacintoshのPCIスロットに差し込んで使用するものでした。
キーボードのキー入力で、MacintoshとWindowsが切り替わるんです。
処理スピード的にも、Windows実機よりやや遅い程度で、実用に耐えうるものでした。
ただ、このカード、えらく高価でした。確か、10万円弱だったかな。
それ故、あまり普及せず、人知れずラインアップから外されておりました。
Microsoftからの経営支援を受ける事となった事もその一因だったようです。
アイデアは良かったんですがねぇ、残念。
この後登場したのは、昨日のブログにも登場した、Connectixsが発表した、Virtual PCです。
こちらは、MacintoshのOS上で、仮想環境としてのWindowsを起動させる画期的ものでした。
その処理スピードは、とても褒められたものではありませんでした。ホント。
ただ、1万円程度の出費で、マルチOSが実現できる事は、とても魅力的でした。
その後、CPU本体の性能向上と、アプリのバージョンアップにより、
だいぶ改善されて、デスクワークの作業であれば、何とか使用できるレベルになってゆきました。
さらに、驚くべき事に、2003年のMicrosoftによるConnectixsの買収により、
このVirtual PCは、Microsoft OfficeのMac版の一部として販売されていたんです。
現在、Virtual PCはありませんが、この流れをくむアプリケーションとして、
VMware Fusion やParallelsシリーズ等が登場しています。
もちろん、Appleも黙って指をくわえていたわけではありません。
それが、BootCampです。
現在のMacOSXの開発段階で行われた、Windowsで起動できるMacOS、
Rhapsodyの研究と、CPUのIntel化によって、
Macintoshの本体でWindowsを起動できる環境が誕生したのです。
では、また。
おまけ:BootCampの意味って知ってますか?
直訳すると、新兵訓練施設です。軍隊式の新兵訓練の事を総じて、こう呼ぶそうです。
Appleは、どうしてこんな名前にしたんでしょうか?うーん・・・。