
WallStreet Journal 日本版のサイトに、興味深い一文がありましたのでご紹介します。
これは、Appleの元従業員が語ったとされる、二人のCEOの喩えです。
的を射ていると思いませんか?
スティーブ・ジョブズが復帰したときのAppleは、文字通り戦時下でした。
財務は最悪、商品は売れず、いつ潰れてしまってもおかしくなかったのですから。
そんなどん底のような状態から、次々と新商品やサービスを生みだしてくるためには、
強烈な自信と、圧倒的な指導力、そして、先を読む力が必要だったからです。
結果、Appleは、この窮地を乗り越え、世界有数の企業となりました。
それは、Appleが、新たなステージに移った事を意味します。
もう、今までのように、がむしゃらに脇目を振らずに突き進むようなやり方は、できないのです。
内には多くの従業員を抱え、外では社会的な責任を求められることになります。
歴史を振り返って考えると、スティーブ・ジョブズは、あまり得意ではなさそうです。
だからこそ、質実剛健なティム・クックを、自分の後継者に据えたのも判るような気がします。
そして、スティーブ・ジョブズなき後、自分には、ティム・クックが、
Appleを、その規模に見合った会社として振る舞うようにしているように見えます。
ただ、世間は違います。
Appleへの想いは、一種の宗教のようでもあります。
常に新しいアイデア、テクノロジー、そして商品を生み出してくる事を期待し、
要求してきます。
ティム・クックは、今後も、このジョブズが残した亡霊と戦い続けなければなりません。
そして、成果を上げなくてはならないのです。
それでは、また。
※参照:The WallStreet Jouranal クックCEOのアップル改造が全開-協調的で優しい企業目指す