
今まさに、スマートフォンの特許侵害において、世界各地の法廷でぶつかりあっています。
テレビのニュースや新聞でも取り上げられる事がありますから、ご存じの方も多いと思いでしょう。
しかし、この両社には、別の側面があります。
Appleが発注元の、部品発注を行うサプライヤーとしてのSamsungです。
その関係は、いつしか蜜月とまで言われた程でした。
この密接な関係にひびが入る出来事が起きました。
Samsung自ら、スマートフォンの販売を開始したのです。
つまり、お互いの関係が、今までのメーカーとサプライヤーの関係から、
メーカー対メーカーに変わりました。
そして、気づけば、Samsungは,世界で一番Androidを売るメーカーになっていました。
当然、Appleも黙って見ているわけには行きません。
特許侵害でSamsungを訴え、それは今も続いています。
更に、今までのサプライヤー契約を見直す動きに出たのです。
かつて外注部品の30%以上を占めるほどの部品発注が、
他社に切り替えてゆきました。
それでも、切り替えのきかない重要な部品がありました.
スマートフォンやタブレットの心臓部、CPUです。
これまでiPhoneもiPadも、Appleが設計したCPUを、Samsungが委託製作を請け負っておりました。
他のメーカーにつくらせようにも、そのレベルに達していなかったからです。
※これは、iPhone5Sで使用されているA7です。Samsung製です。
これは、Appleにとって悩ましい問題だったに違いありません。
商品の要が、商売敵に握られているのですから。
しかし、遂に流れは変わろうとしているようです。
Wall Street Journal の報道によると、新しいCPU、A8は、
台湾のメーカーTSMCを中心に製造が行われ、既に出荷が開始されたとの事。
このA8は、今年の秋以降に登場するであろう、
新しいiPhone6やiPadでの搭載が見込まれています。
それでも、今までの商品に搭載されたCPUや部品については、
引き続きSamsungが製造を委託されている様ですが、
遂に、Samsungとの関係を終わりにすべく、カードを切ったようです。
さて、この争い、いかなる結末を迎えることやら。
まだまだ目が離せそうもありません。
では、また。