
迷走するかつてのApple。
この時期は、スティーブ・ジョブズ不在の時期と重なります。
言い換えるならば、はっきりとしたビジョンを示して、
組織を束ねる強きリーダーが、Appleに欠けていました。
今回は、その強きリーダーであるスティーブ・ジョブズが、
なぜAppleを追われ、また復帰したのかを、自分なりに総括してみようと思います。
ジョブスが、Appleを追われるのは、1985年。
自分がパートナーとして招き入れた男、ジョン・スカリーによってです。
ジョブスは、類い希なる発想と実行力の持ち主ではありましたが、
ひどく自分勝手な面があったと言います。
それ故、Apple社内で、軋轢を招く事になりました。
もしかしたら、自分の周りの全てに矛盾を感じていたのかもしれません。
その矛盾を、内なる理想で変えてゆこうと思い込んでいたのでしょうか。
残念ながら、この時点ではその思いを果たせぬまま、野に下る事になりました。
その後、NeXTを興し、さらに自分の理想を追い求めてゆく事になります。
NeXTでは、その後Mac OSXの基礎となるNextstepを開発、
新たに開発したワークステーションNextシリーズに搭載し、市販されています。
*これが、NeXT Cube 。なんとフロッピーの代わりに、
当時珍しかった光磁気ディスク!(懐かしいなぁ)を搭載してました。
ハードとしてのワークステーションの売れ行きは思わしくはありませんでしたが、
開発環境に優れたNextstepは、Openstepと名を変え、
多くの企業に採用されました。これが、まさかの復帰劇に繋がるのです。
当時、迷走し、行き詰まっていたAppleは、
新たなOSの開発のため、NeXTと接触。その結果、NeXTを買収します。
ジョブズは、1997年に暫定CEOとして、Appleに復帰を果たします。
※復帰後、初めて行われたキーノート:その1
※復帰後、初めて行われたキーノート:その2 (最後に出てくるのは・・・)
※復帰後、初めて行われたキーノート:その3
その後のAppleの快進撃は、皆さんもご存じの通りでしょう。
iMac、iPod、iTune Music Store、そしてiPhone、
次々と時代を塗り替える様な商品とサービスを、
強いリーダシップを発揮して、世に送り出してゆきました。
凡人の私には理解できませんが、かつての禍根などは垣間見れません。
そんな事よりも、自分の追い求める理想を実現したかったんではないでしょうか。
その狂気じみたところに、僕たちは引きつけられてしまうのかもしれません。
では、また。