
AppleをAppleたらしめるものはなにか?
この質問にあなたならどう答えますか?
これは、Appleが社員への教育プログラムとして設けている
AppleUniversityの講座のテーマの1つなのだそうです。
このAppleUniversity、あまり聞きなじみがありませんよね。
2008年、スティーブ・ジョブズが、
イエール大学の経営学部の学部長ジョエル・ポドルニーを学長に招き、
創立したプログラムです。
大学の講義のように、1年間にわたり、Appleとは何たるかを学んでゆくのだそうです。
詳細がほとんど知られることのなかったAppleUniversityですが、
今回NewYorkTimes誌が、実際の受講者から取材を行い、
その一部が明らかになりました。
例えば、Appleのシンプルさを説明するのに使われたのは、
ピカソの作品、The Bull(雄牛)。
細やかに書き込まれた雄牛から、どんどんと装飾を取り除き、
最後には一本の線にまでにしてみせる作品です。
※Bull images by Art Resource, NY; 2014 Estate of Pablo Picasso/Artists Rights Society (ARS), New York
極めてシンプルでかつ本質的なメッセージを伝える事に絞り込む。
これがAppleの設計思想なのだというわけです。
また、AppleTVとGoogleTVのリモコンを比較させ、
AppleTVのリモコンは3つのボタンのみなのに、
GoogleTVのそれは、73個もボタンがある事について考えさせる事も。
Appleのデザイナーたちは、リモコンの本質的な役割を考え抜いたのに対し、
Googleでは、デザイナーとエンジニアが自分の意見を押し通した果ての結果と
そのアプローチの違いを知る事になります。
このように、様々な事例に基づきながら、
Appleが掲げる理想像とその実践が、受講者に説かれてゆくと言うのです。
その講義の内容、とても興味深そうです。
でも、Appleユーザーとしては知らない方がいいのかもしれません。
純粋に、Appleが生み出す数々の製品やサービスを
楽しめなくなりそうな気がします。
では、また。